株の長期投資はファンダメンタルズ分析が重要かつ有利な理由

 
私は株式投資と、為替相場やビットコインの相場を対象とするFX(証拠金取引)を平行して行っていますが、株は「長期投資」を基本として行い、為替、ビットコインのFXの方は「短期的なトレード(投機)」を基本としています。

その上で、短期的なトレードは、値動きそのものを分析していく「テクニカル分析」を行い、株への長期的な「投資」は、いわゆる「ファンダメンタルズ分析」によって、その投資対象やタイミングを判断しています。

一般的にも短期的なトレード(投機)ではテクニカル分析が有効(有利)であり、長期的な投資では、ファンダメンタルズ分析が有効(有利)と言われているのですが、

株への長期投資 = ファンダメンタルズ分析
為替やビットコインの短期トレード = テクニカル分析


私が「投資」と「トレード」で、それぞれ、上記のような分析基準を用いている理由は、株や不動産はファンダメンタルズ分析で価値や適性価格を算定できるものの、為替やビットコインは、その価値や適性価格を算定する事が困難だからです。

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ここで言う長期の「投資」と短期の「投機(トレード)」の根本的な違いについては、こちらの記事を併せて参考にしてください。

投機と投資の違い。投資家を目指すのか、トレーダーを目指すのか。


株の長期投資でファンダメンタルズ分析が重要かつ有利な理由

実際にその「価値」や「適正価格」を算定できれば、それに対して、現在のレート(株価)が割安なのか、割高なのかを判断する事ができます。

その時点のレート(株価)が割安なのか、割高なのかを判断できれば、相場は長期的には、その在るべき価値や適性価格に近づいていくと原則があり、これが株式投資、および相場の鉄則でもあるため、まさに「長期投資に適した株(銘柄)」を判断する事ができるわけです。

ですが、その在るべき価値や適性価格が分からなければ、その相場が今後、どうなっていくのかを長期的な視点で予測し、判断する事もできません。

故に「ファンダメンタルズ分析」によって、その在るべき価値や適性価格を算定できる「株」に関しては、どの株(銘柄)に「投資」を行うべきかの合理的な判断が「可能」となっています。

だからこそ、株式投資は「ファンダメンタルズ分析による長期投資が有効(有利)」なわけです。

では、何故、株はファンダメンタルズ分析で、その株の在るべき価値や適性価格を算定する事が可能であり、対する為替やビットコインの相場は、その価値や適性価格をファンダメンタルズ分析で算定する事が困難なのか。

それは、単純な話、株のレート(株価)は、その株を発行している企業の財務状況が、そのままその「価値」を裏付け、算定する基準になるからです。

そもそも「株価」というのは、その株を発行する企業の「価値」に他なりません。

極端な話、その企業が発行している株の「全て」を買う事が出来れば、その企業の全てが自分のものになります。

現在の株価 × 総発行株数 = 時価総額

この「時価総額」が、言わば『その企業の全てを買い取れる価格』にあたるわけですが、株を買うという事は、その一部を買う事と同義であり、それは、その企業の一部を買う事と変わりありません。

その企業の全てを買い取って「得」になる企業は、その一部を買い取っても「得」になりますし、その企業の全てを買い取って「損」になる企業は、その一部を買い取っても「損」になります。

つまり、その株が「買い」かどうかは、その企業の全てを買い取っても「得」になるような「価値」や「将来性」が、その企業にあるかどうかを判断すれば良いという事です。

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ここで言及した「企業価値の分析」については、以下の記事でも詳しく解説していますので、併せて参考にしてください。

企業価値分析に伴うバリュー株、グロース株への投資について


その企業は、その全てをまるごと買い取るだけの「価値」があるかどうか。

その上で、その企業の「価値」は、その企業の財務状況で把握する事が可能であり、株を「市場」で売買できるようになっているような「上場企業」であれば、それらの情報も全てオープンになっています。

つまり、株式投資における「ファンダメンタルズ分析」は、その企業の財務状況の分析でもあり、

・資産の状況
・負債の状況
・収益の詳細
・支出の詳細
・株主の構成


などなど、その企業の財務における内情は『財務諸表』と呼ばれるもので一通り、確認する事が出来るようになっています。

それらを確認していく事で「今現在の時点でどれくらいの資産に対してどれくらいの負債がある企業なのか」という事や「どれくらいの収益に対してどれくらいの支出が伴っているのか」という事が分かるため、

・現在価値(今後の事業による損益を度外視した現時点の価値)
・収益性や成長性(今後の事業による収益、損失がどれくらい見込めるのか)


これらを算定する事も可能になるわけです。

ですが、為替相場における、各国の法定通貨や、ビットコインなどの仮想通貨に関しては、このような「財務状況」という概念そのものが存在しません。

株式相場における株の価値や適性価格は、その株を発行している企業の価値を具体的な財務上の数字をもとに算定できますが、為替相場における「法定通貨」は、国家が発行しているものであり、ビットコインなどの「仮想通貨」は、その大半が発行元そのものさえ存在しません。

当然、国家に「財務」のようなものはありませんので、企業が発行する株のように、その「価値」を、そういった具体的な数字から算定する事も不可能であり、ビットコインなどの仮想通貨に至っては、その分析対象さえ存在しないという事です。

もちろん、為替レートは、各国の景気や金利政策などで変動すると言われていますが、その在るべき「価値」や「適正価格」を算定する術が無ければ、やはり、長期的な視点で、その相場がどうなっていくのかを予測する事もできません。

それはビットコインなどの仮想通貨にも同じ事が言えますから、そのレートが結果的に高騰している状況にはありますが、それ自体が、ただの結果論でしかないのが現実です。

故に私はビットコインなどの仮想通貨を、短期的な「投機(トレード)」の対象にする事はあっても、長期的な「投資」の対象にする事はないわけです。

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ビットコインが「投資」の対象にはなりえないという見解は「投資の神様」として知られる、世界一の投資家、ウォーレン・バフェットも同じ見解であり、その事については以下の記事で詳しく解説していますので、併せて参考にしてください。

ウォーレンバフェットがビットコインに投資する可能性の考察


「投資」の判断基準は価値、適正価格の算定が可能か否か。

故に私は、株の売買は「長期投資」を基本として行い、為替、ビットコインのFXの方は「短期的なトレード(投機)」を基本としています。

株に関しては、その企業の財務状況を分析する事で、その価値や適性価格を算定する事が可能なため、それが分かれば、長期的な視点で、その株が「買い」なのかどうかを判断する事ができるからです。

対して、為替相場やビットコインの相場のように、その「価値」や「適正価格」を算定しようがないものは、短期的な需要と供給のバランスに準じて動いていく傾向にあり、その積み重ねが今現在のレートを作っていると言っても過言ではありません。

故に、為替相場やビットコインなどの仮想通貨の相場は、その時点の売買の経過状況を分析していく「テクニカル分析」が極めて有効(有利)となります。

そのようなテクニカル分析による値動きの予測は、その時点の売買の偏りを短期的な視点で捉えるほど有効(有利)になるため、まさに「短期的なトレード(投機)」には打ってつけというわけです。

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尚、ここで言及した企業の「財務諸表」を対象とするファンダメンタルズ分析(財務分析)については以下の記事を併せて参考にしてください。

>株式投資における財務諸表の見方と企業価値の分析基準について(準備中)

ただ、ここで言及したような「ファンダメンタルズ分析に基づく長期投資」は「長期」と言う通り、数年単位、場合によっては5年、10年という周期で株を保有していく場合もあります。

もちろん、そこまで長期的に株を保有するかは自分次第なのですが、ファンダメンタルズ分析に沿った株式投資は、それくらい腰を据えて行っていくくらいでなければ、

・株価が落ち込んで、ここから上がるという時に株を手放してしまう
・株価が大きく上昇していく絶好のタイミングの直前で利益を取り逃す


このような状況に陥ってしまうのが実情だからです。

だからこそ、株の長期保有は「銀行に現金を預けっぱなしにするくらいなら長期的に値上がりを期待できる株を持っておく」というくらいの意識で保有するべきであり、それくらいの余剰資金で行うべき、というのが私の考えです。

よって、そこまでの資金的、金銭的な「余裕」がまだ無いのであれば、まずは短期的に投機(トレード)で、それくらいの余裕を作るべきだと思いますから、長期目線の株式投資は、それくらいの余裕ができた後でも遅くはありません。

その上で、私のブログやメルマガは、私自身が現在進行形で行っている、

・ファンダメンタルズ分析に基づく株への長期投資
・為替やビットコインのFXにおける短期的なトレード(投機)


この両方の情報を取り上げていますので、あなたの状況に応じた情報を是非、参考にして頂ければ幸いです。。

あなたにとって「必要な情報」を存分に学んで帰ってください。

以下に、このブログの「目次」にあたるコンテンツ一覧のページをご用意していますので、こちらから「あなたにとって必要な情報(価値がありそうな情報)」を是非、存分に収集して頂ければと思います。

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資産運用実績

2012年2月
資金2000万円で資産運用開始
2012年9月
保有資産3000万円を突破
2013年1月
保有資産4000万円を突破
目標年間利回り+100%を達成
2013年4月
保有資産5000万円を突破
2013年12月
保有資産6000万円を突破
年間利回り+50%と達成
2014年5月
保有資産7000万円を突破
2014年11月
保有資産8000万円を突破
単月収支+500万円を達成
2015年2月
保有資産9000万円を突破
2015年5月
保有資産1憶円を突破
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