移動平均線おすすめの設定値。最強のパラメーターはあるの?

 
多くのトレーダーが利用しているテクニカル指標(インジケーター)の1つ「移動平均線」には『パラメーター』とされる設定値があります。



移動平均線は「一定期間の平均レート」をグラフ上に表示した上で、期間(時間)の経過と共に、それが移動していく仕組みのインジケーターとなっているため、

「どれくらいの期間を対象とする平均レートをグラフにしていくのか」

といった、平均値の計算対象とする「期間」を『ローソク足の本数』によって指定するのが一般的となっています。

つまり、移動平均線の「パラメーター」は『ローソク足何本分の移動平均線をチャート上に表示させるのか」の設定値にあたるという事です。

ただ、このパラーメーターの設定値が異なれば、当然、チャート上に表示される移動平均線の形状も、全く異なるものになります。

つまり、移動平均線を使って「値動きの予測(テクニカル分析)」を行っていく上で、パラメーターの設定値は

「テクニカル指標としての有効性そのものを左右する重要な設定」

に他ならないわけです。

移動平均線、最強のパラメーターは?おすすめの設定値について。

移動平均線の形状は、表示している「時間足」と、その「パラメーター」によって異なり、これらはトレーダーによって全く違うものになっているのが実情です。

つまり、移動平均線のパラメーターの設定については「これが正しい」という設定値のようなものは、とくに定められていないという事です。

よって、細かい設定値の違いはもちろんですが、長期間の移動平均線を表示しているトレーダーもいれば、短期間の移動平均線を表示しているトレーダーもいます。

また、短期間、長期間といっても、そもそもの指針としているチャートの「時間足」によっても、移動平均線の見え方、形状は全く異なるものになります。

例えば1時間足で「ローソク足25本分の移動平均線」を表示させれば、それは『25時間周期の移動平均線』となりますが、5分足の「ローソク足25本分の移動平均線」は『125分(約2時間)の移動平均線』になります。

このように「パラメーター(設定値)」が同じでも、その時間足によっても移動平均線を作り出す1つ1つの値や形状は全く異なるものになるという事です。

そのような背景から、率直な結論として、移動平均線は「このパラメーターが最強」「この設定が最善」という設定値は、実質的に「無い」という事になります。

ただ、強いてベストな設定を挙げるとするなら、

「短期間、長期間、幾つかの移動平均線をチャート上に表示する」

という方法であり、そのような複数の移動平均線を用いて値動きを予測していくのが移動平均線の王道、且つ効果的な活用方法かと思います。



ただ、このような使い方を前提とする上でも、

・短期間の移動平均線をどのようなパラメーターで表示するのか
・長期間の移動平均線をどのようなパラメーターで表示するのか


といった判断が必要となるため、そこで多くのトレーダーが用いている移動平均線のパラメーター設定は、以下のような数値になっています。

・20MA、60MA、120MA、240MAなどの20の倍数を主とする主要な設定値
・25MA、75MA、150MA、300MAなどの25の倍数を主とする主要な設定値


このパラメーター設定は、そもそものテクニカル分析の発祥元である「株式相場の分析」において、実際に「株の売買」を行える証券取引所の「営業日」の関係から、

「土日を除いた1週間の営業日の日数を5日間」

とした上で、

・1カ月間の営業日の合計日数が約20日間(20MA)
・3カ月間の営業日の日数が60日間(60MA)
・6カ月間の営業日の日数が120日間(120MA)
・1年間の営業日の日数が240日間(240MA)


このような考え方から設定されているパラメーターが20MA、60MA、120MA、240MAなどの20の倍数を主とする主要な設定値にあたります。

対して、25MA、75MA、150MA、300MAなどの25の倍数を主とする主要な設定値は、以前の株式相場は土曜日も取引が可能となっていため、その頃の営業日数を基軸とした設定値がこちに該当し、

「日曜日のみを除いた1週間の営業日の日数を6日間」

とした上で、

・1カ月間の営業日の合計日数が約25日間(25MA)
・3カ月間の営業日の日数が75日間(75MA)
・6カ月間の営業日の日数が150日間(150MA)
・1年間の営業日の日数が300日間(300MA)


このような考え方から採用されている設定値という事です。

移動平均線の基本視点は「日足」による営業日数換算。

ただ、このような「営業日数」から指針とした移動平均線のパラメーター設定は、幾つかの「不合理性」を有しているのが実情です。

そもそも、現在は株の取引も為替相場の値動きも、土日はマーケットがクローズする形になっているため、今となっては1週間の営業日数を「6日間」で算出する、

「25MA、75MA、150MA、300MAなどの25の倍数を主とする主要な設定値」

こちらの設定値には、根本的な「合理性」が無くなっています。

また「営業日数」からパラメーターの設定値を算出する考え方は、日足チャートにおける設定においては合理性がありますが、1時間足、5分足などのチャートでは、この理屈そのものが根本的に当てはまらない事になります。

ですが、現実として多くのトレーダーが移動平均線のパラメーターを設定する際には、今現在でも25MA、75MA、150MA、300MAなどの25の倍数を主とする主要な設定値を設定する事が多く、また、1時間足や5分足などの時間足チャートにも同様の設定値を用いている事が「普通」になっています。

もともとは「営業日数を軸に換算した移動平均線のパラメーター」という論理は、それがもともとの「きっかけ」ではあったものの、今となっては、その論理はほぼ度外視されている傾向にあり、

「多くのトレーダーが意識している移動平均線を同じように表示するべき」

という考え方から、実質的な「取引日」の営業日数が週5日となった今現在でも、25MA、75MA、150MA、300MAなどの25の倍数を主とする主要な設定値を使っているトレーダーがそのまま残り続けている状況にあります。

そして1時間足や5分足などの時間足チャートにおいても、

「移動平均線は20の倍数、または25の倍数の主要な設定値を用いる人が多い」

という論理から、やはり、これらのパラメーターを移動平均線の設定値にしているトレーダーが多い傾向にあります。

つまり、多くのトレーダーが採用し、また「有効」と言われている移動平均線のパラメーターは、とどのつまり「多くのトレーダーが採用している設定を同じように設定する事が有効」とされているわけです。

多くのトレーダーが意識しているであろう移動平均線を意識する。

今回、取り上げた「移動平均線」に限らず、テクニカル指標においては、その背景にある論理の合理性が不十分なものであっても、

・多くのトレーダーが特定の指標に沿った予測を同じように行い
・その予測に沿った売買を同じように行っていく


という状況に至れば、それが実際の「値動き」を作り出していく事になります。

その上で『移動平均線』はチャート上に表示させているトレーダーが非常に多い傾向にあるため、このような指標は、その動向そのものが一定範囲で値動きへの影響を及ぼす余地があると考えられます。

だからこそ、短期間、長期間、より多くの移動平均線が同じ方向性を示すケースほど、その優位性も高くなるという考え方が成り立つわけです。

***

ちなみに私が推奨している情報商材の1つ、

『FXism及川デイトレ大百科』

において提唱されているトレード手法は、この「移動平均線」のみを用いた、言わば「移動平均線の有効性を突き詰めたノウハウ」となっています。

>FXism及川デイトレ大百科(及川圭哉)レビュー記事はこちらから


この『FXism及川デイトレ大百科』のノウハウは、まさにこの記事内で解説した、

『複数の移動平均線の動向が一致する状況を狙って値動きを捉える視点』

などを限りなく最善な形で押さえる事ができる、移動平均線を利用したトレードノウハウとしては、かなり水準の高い手法となっていますので、もし、興味があればレビュー記事の方にも目を通してみてください。

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