株アカデミー下山敬三の波乗り株投資法「7年無敗」は詭弁。

 
投資家K.U.Iこと近藤勇一です。

こちらの株式投資の高額情報商材「株アカデミー」について、そのトレード手法における有効性の真偽を言及していきたいと思います。

株アカデミー(波乗り投資法)

販売URL:http://naminori99.com/surfing_stock_school/

・販売業者:ストックトレード株式会社
・講師  :下山敬三
・所在地 :東京都中央区湊1丁目12-11 八重洲第7長岡ビル3階
・連絡先 :03-4588-6858


***

このストックトレード株式会社、下山敬三さんによる「株アカデミー」ですが、販売ページの案内までには、幾つかの動画コンテンツが提供される形になっています。

基本的には、その動画を一通り、見た人に向けての高額オファーとなっているのですが、この「株アカデミー」は、ほぼ投資経験、トレード経験が無いに等しい「ど素人」をターゲットにしているようです。

ただ、これは「ノウハウが初心者向け」という事ではなく、あたかも初心者でも簡単にできそうな謳い文句を並べて、投資やトレードの事をあまり分かっていない「初心者」を、言わば「カモ」にしているのだと思いました。

ハッキリ言いますが、この株アカデミーで教えている下山敬三氏の「波乗り株投資法」と呼ばれる手法は、詭弁に詭弁を重ねているだけに「エセノウハウ」です。

これを「ノウハウ」と称して安価なプランでも20万円、高額なプランでは70万円というお金を取っているというですから、ある意味、凄いですね。

というより、先立つ動画コンテンツを見て、この投資手法に「可能性」を感じてしまう人達が「いる」という事が一番の「問題」なのかもしれません。

ただ、この「株アカデミー」で講師を務める下山敬三さんは、YouTubeなどの動画広告も積極的に使っているようで、プロモーションには、かなりのお金を使っているのだと思います。

そして、まんまと右も左も分からない「ど素人」を上手く釣り上げているわけです。

ですが、この「株アカデミー」における下山敬三氏の「波乗り株投資法」は、その概要を伝えているだけの先行動画だけで「詭弁」としか言いようがないような理屈が次から次へと出てきます。

その時点で「駄目だこりゃ」となるはずなのですが、実際には、そこで「凄い!」と思ってしまう人が、こういう情報商材に大金を支払ってしまっているのだと思います。

株アカデミー下山敬三の波乗り株投資法「7年無敗」は詭弁。

まず、この株アカデミーで提唱されている下山敬三氏のトレード手法は「ロスカット(損切)をしない」という事を1つの謳い文句にしているのですが、これがすでに「詭弁」でしかありません。

投資やトレードの経験がある人なら、

「長期で株を保有する手法ならロスカット無しもありかな?」
「ほぼ鉄板で上がる銘柄(株)を見つけ出すノウハウでもあるのかな?」


と、ロスカット無しで「勝てるノウハウ」に頭を巡らせるのではないかと思いますが、この「株アカデミー」で提唱しているノウハウは、そのどちらでもなく「損切り」を「両建て」で代用します。

「両建て」というのは「買い」と「売り(空売り)」の両方を行う事で、この「株アカデミー」のトレードノウハウでは「信用取引による空売りができる銘柄」を対象に買い注文と同数量の売り注文を出して「両建て」の状態を作る事が大前提になっているわけです。

その上で、予想も分析もせず、チャートを見る事も無いという謳い文句の通り、実際のトレードでやっていく事は、決まった時間帯の取引銘柄の株価をチェックして、

・両建てする(買った分だけの売り注文、空売りした分だけの買い注文)
・ナンピンする(更なる買い増し注文、更なる売り増し注文)
・相場が動いて利益が出た注文の分だけを決済する


これをひたすら繰り返していきます。

いざ「買い」と「売り」の両建てをしていれば、相場が上がっても、下がっても、どちらかは「利益」が出ますから、実際に利益が出た分だけを決済していくわけです。

そうする事で、確かに「利益」は確定しますが、その時点では、その確定した「利益」の分だけ両建てしていた逆方向の建玉(たてぎょく)には「含み損」が生じています。

ですが、そちらはロスカット(損切)さえしなければ、あくまでも「含み損」のため、いつか相場が戻れば、その「含み損」は「含み益」に変わります。

そして、その時点で含み益を利益に確定させれば、結果的に「ロスカット」を行わずに勝てた事になるわけです。

これが「ロスカットしない売買ルール」のカラクリであり、また「無敗」という謳い文句のカラクリでもあります。

ただ、この手法で実際に「勝ち続ける」には、上がった分はそのまま下がってくる相場、または、下がった分はそのまま上がってくる相場がひたすら繰り返される必要があり、そうならなければ、常に含み損を抱え続ける事になります。

また、相場がどんどん高騰していった場合や、どんどん下落していった場合、その含み損はどんどん膨れ上がっていく事になるため、そのような「元に戻らない相場」に一度でも遭遇してしまうと、その時点で途方もない損失を生んでしまう事にもなりかねません。

そもそも「買い」と同じ分だけの「売り」を建てる『両建て』は、実質的には「損切り」と同じです。

つまり、この「株アカデミー」で提唱している『ロスカット(損切り)をしないトレードノウハウ』というのは、損切りをしない代わりに「両建て」を行い

「損失の確定を両建てによって先延ばしにしているに過ぎない」

という事です。

下山敬三氏の「勝ち」「稼いだ」の定義が不可解。

また、この「株アカデミー」における先行動画では、講師である下山敬三氏の「トレード実況中継」という動画あり、そこでは以下のような株の売買が行われていました。

 3,990円(1000株買い)
 3,900円(1000株買い)
 3,660円(1000株売り)
 3,563円(1000株買い)
 3,507円(1000株売り)


これが動画開始時点の下山敬三氏の建玉状況で、ここで「3563円(1000株買い)」を、その日の終値の「3693円」で利食いするところから取引の実況が始まっていました。

 3,990円(1000株買い)
 3,900円(1000株買い)
 3,660円(1000株売り)
 3,563円(1000株買い)⇒ 3,396円で利食い(+133,000円)
 3,507円(1000株売り)


ここでインタビュアーの男性が、

『もう13万3,000円の利益が出てるなんて、凄いですね!』

と、わざとらしくコメントするのですが、普通、この状況で「13万3,000円の利益が出た」「13万3,000円稼いだ」とは、まず言いません。

実情としては、以下のように、それ以上の大きな含み損が出ているからです。

 3,990円(1000株買い)※-29万4,000円(含み損)
 3,900円(1000株買い)※-20万4,000円(含み損)
 3,660円(1000株売り)※-30,000円(含み損)
 3,563円(1000株買い)⇒ 3,696円で利食い(+130,000円)
 3,507円(1000株売り)※-18,9000円(含み損)


この時点の含み損の合計は「-723,000円」で、133,000円の確定利益を差し引いても、まだ60万円近い含み損を抱えている状況となっています。

この状況下で「13万3,000円の利益」「13万3,000円稼いだ」という前提で話が進行している時点で、少なとも私は『この感覚でトレードをやっている人達には何も教わりたくはない』と思いました。

そして、この実況動画では、この調子の含み損を常に抱えながら、少額の利益が出た建玉だけをちまちまと確定させ、

『約1カ月間のトータル利益が30万円ほどでした』

という結果報告で終わっていましたが、その時点でも、その30万円を遥かに上回る含み損を抱えているような状況だったため、下山敬三氏も含めて、この「株アカデミー」の講師陣は、ひたすら「確定した利益だけが損益の全て」という勘定でトレードを考える人達のようです。

そもそものノウハウが「ナンピン」と「両建て」を繰り返して相場の上下をただ期待するような「ノウハウ」とは言えない内容のため、

・相場の予測も分析もしない
・チャートも見ない
・損切もしない


このような前提でいざ「学ぶノウハウ」が、ただの両建て、ナンピンによる「ほぼ運任せのトレード」という事ですから、これにウン十万円の価値があると思ってしまうようなら、もう少し、投資やトレードの事をしっかりと勉強した方がいいと思います。

***

ちなみに、ここで言及した「トレード実況中継」の動画はこちらのリンクで観覧できます。

↓↓↓

https://kabu-ac.com/f2l/chapter_5829/

以上、下山敬三氏の「株アカデミー」についてでした。

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資産運用実績

2012年2月
資金2000万円で資産運用開始
2012年9月
保有資産3000万円を突破
2013年1月
保有資産4000万円を突破
目標年間利回り+100%を達成
2013年4月
保有資産5000万円を突破
2013年12月
保有資産6000万円を突破
年間利回り+50%と達成
2014年5月
保有資産7000万円を突破
2014年11月
保有資産8000万円を突破
単月収支+500万円を達成
2015年2月
保有資産9000万円を突破
2015年5月
保有資産1憶円を突破
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