世界一の投資家、投資の神様として知られるウォーレン・バフェット氏が

「IT株には投資をしない。」

と公言していたのは、ひと昔前の話で、今はバフェット氏のポートフォリオ(投資株の内訳)は、かなりIT株の比重が高くなっています。

ウォーレン・バフェットの最初の大規模なIT株への投資は2011年の「IBM」への投資に始まり、2016年以降は積極的に「アップル」の株を買い進めています。

では、何故、IT株には投資をしないと公言していたウォーレン・バフェットがIT株を買い進めていくようになったのか。

ここでは、ウォーレン・バフェットがIT株に対する投資判断を切り替えた理由や要因などを考察していきたいと思います。

ウォーレン・バフェットのIBM、アップルなどIT株への投資理由

株式相場の界隈で言う「ITバブル」は、2000年前後のIT株の高騰と暴落を差しますが、この時期、ウォーレン・バフェットは自らの発言の通り、一切、IT株には手を出していませんでした。

そのバブル絶頂でIT株が軒並み高騰していたタイミングでは、IT株への投資で大きくリターンを伸ばしている投資家やファンドが後を絶たなかったため、

「ウォーレン・バフェットの時代はもう終わった。」
「ウォーレン・バフェットは時代遅れの投資家。」


と、それまで「投資の神様」と呼ばれていたウォーレン・バフェットの名声が「過去のもの」と言われているような風潮さえあったくらいです。

ですが、ご存知の通り2000年に入ってIT株は軒並み暴落していく形となり、まさにそれが「バブル」だった事を、多くの投資家が知ることになります。

そんな中、IT株には目もくれずに、変わらず安定したパフォーマンスを継続していたウォーレン・バフェットの「凄さ」が改めて認識される形になったわけです。

ただ、この頃からウォーレン・バフェットが発言していたのは、

「私は、自分が理解できないものには手を出さない(投資しない)」

というものであり、その「自分が理解できないもの」が、この時期のIT産業だった事になります。

少なくとも、ウォーレン・バフェットから見ると、2000年前後のITバブルの頃は、この産業が今後、どれくらい伸びるのか、どこの企業が伸びるのかが「分からなかった」という事なのだと思います。

故にウォーレン・バフェットは、どんなにIT株が高騰している事実を知っても「分からないもの、理解できないものには手を出さない」という鉄則をひたすら守り続けたと考えられます。

ですが、2000年前後のITバブルから10年ほどが経過した頃、ついにウォーレン・バフェットがIBMなどのIT株を買い始めたのは、ウォーレン・バフェットの中で「IT産業の見通しが立った」のだと思います。

IBMにしてもアップルにしても、ウォーレン・バフェットが買い始めた当時の時点で、すでに株価は「上場当初」よりも遥かに上昇している状況でしたが、それでもウォーレン・バフェットは、それらの株を「割安」と判断した事になります。

つまり、IT産業はもとより「IBM」「アップル」などの株価は『まだまだ上がり続けるだろう』と判断したわけです。

ウォーレン・バフェットがIT株に「見通し」を建てた理由。

ウォーレン・バフェットが会長を務める投資会社、バークシャー・ハサウェイのポートフォリオ(投資株の内訳)は、ひと昔前までは、

・マクドナルド(飲食)
・コカ・コーラ(飲料)
・ジレット(生活用品)


といったような、生活必需品を扱う「分かり易い事業」を主体とする企業の株がメインでした。

ですが、現在のバークシャー・ハサウェイのポートフォリオ(投資株の内訳)は、

・アメリカン・エクスプレス
・ウェルズ・ファーゴ
・USバンコープ 


などの「金融産業」の保有株と

・IBM
・アップル


などの「IT株」の比重が非常に大きくなっています。

つまり「金融産業」と「IT産業」を柱にしているという事です。

そして、この二大産業は「アメリカ(米国)」の企業が、ほぼ完全に覇権を牛耳っているような産業に他なりません。

このように最も経済が強い国(米国)が、ほぼ独占的に覇権を握っている産業に比重を置いているというところが、ウォーレン・バフェットの投資基準や投資判断の「堅実さ」を物語っていると思います。

その上で、ウォーレン・バフェットの「投資理念」は、

・業績の安定性と将来性が見込める事業を行っている事
・市場への参入障壁(堀)を作り出せる事業である事


この2点に基づいているというのが有名な話で、1つ目の『業績の安定性と将来性が見込める事業』というのは、その需要がほぼ不変的なものである事。

2つ目の『市場への参入障壁(堀)を作り出せる事業』というのは、他の企業の「参入」や「競合」そのものを実質的に阻む事ができるという事で、この2つの条件を満たせるような事業を行っている企業の株価は、常に「上がり続ける」と考えられます。

その「需要」が不変的で、そこに「競合」などが生まれなければ、その不変的な需要を満たし続ける唯一の企業が、その業績を安定的に「伸ばし続ける」のは、言わば『当然の論理』に他ならないからです。

「不変的な需要」を満たす「独占的な事業」は必ず『成長』する。

このようなウォーレン・バフェットの「投資理念」の上で、以前のポートフォリオの多くを占めていた、

・マクドナルド(飲食)
・コカ・コーラ(飲料)
・ジレット(生活用品)


これらの企業はいずれも「不変的な需要を満たす事業」を行っている企業であり、また、いずれの企業も各分野で確固たる「ブランド(堀)」を構築している企業に該当すると思います。

すでに確立された「確固たるブランド」は、他の企業が同じレベルのブランド価値を同じ業種で確立する事は困難と考えられるため、まさにこれらの企業はウォーレン・バフェットの「投資理念」に沿った優良企業だったわけです。

そして、時代の流れによって今は「IT産業」が、ほぼ不変的な産業になったと言っても過言ではなく、ウォーレン・バフェットもそのように判断したからこそ、IT株への投資を始めたと考えられます。

その上で、

・IBM
・アップル


この2社は、やはりIT産業の中でも確固たる「ブランド(堀)」を構築している唯一無二の企業と言えるため、ウォーレン・バフェットの投資対象になったのではないかと思います。

つまり、IT株への投資を始めた事で、表面的にはウォーレン・バフェットが投資の方針を変えたように見えるかもしれませんが、実はそうではない事が分かります。

時代の流れの中で「IT産業」の不変性を確信し、その上で、行っている投資先も、変わる事のない投資理念に基づいているという事です。

***

以上、ウォーレン・バフェットがIT株に対する投資判断を切り替えた理由や要因など考察してみました。

ウォーレン・バフェットのような「長期投資(バリュー投資)」の視点においては、ウォーレン・バフェットがIT株への投資を避けてきた理由やその考え方。

そして、そこからウォーレン・バフェットがIT株への投資を始めた理由やその考え方は非常に重要なポイントになっていると思いますので「投資の神様」の動向から学べる事は大いに学んでおくべきだと思います。

是非、参考にしてください。

あなたにとって「必要な情報」を存分に学んで帰ってください。

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