国立大学博士号現役教授開発FX自動売買システムDESIREを批評。

投資家K.U.Iこと近藤勇一です。

こちらのFXの自動売買ツール(EA)について、その検証パフォーマンス(バックテスト結果)から、その有効性の真偽を言及していきたいと思います。

国立大学博士号現役教授開発FX自動売買システム「DESIRE」

販売URL:https://desire-system.com/

・販売業者:株式会社オタケン、大田賢二
・所在地 :東京都千代田区神田佐久間町1丁目8番4号アルテール秋葉原708
・連絡先 :080-1264-9014


***

この「FX自動売買システムDESIRE」の販売元である『株式会社オタケン』および『大田賢二』という人物は、もともとは、

・ネットビジネス
・アフィリエイト


といった分野の方で、長年、情報商材やツールの販売などを行っている方です。

おそらく、現在もその分野で販売中の情報商材は多数あると思いますので、言わば「情報商材屋」であり、今現在も、そちらをメインとしている方だと思います。

この「FX自動売買システムDESIRE」の販売元である『株式会社オタケン』および『大田賢二』という人物には「トレーダー」としての経歴や実績はとくにありません。

よって、この「FX自動売買システムDESIRE」の『売り文句的』なキャッチフレーズも、

『国立大学の博士号を持つ現役教授が開発したFX自動売買システム』

といったものになっていて、FX自動売買システムの開発は大田賢二氏ではなく、どこかの大学の博士号を持つ現役教授・・・という事になっています。

ただ、これはどこの大学のどのような博士号を持った、何というお名前の教授なのか、というところは何も示されておらず、また、その現役教授とされる方のトレーダーとしての実績なども何も公開されていません。

この「FX自動売買システムDESIRE」は、トレーダーとしての実績が全く示されていないどこかの大学の現役教授が作ったとされるツールを、同じくトレーダーとしての実績が何も示されていない『大田賢二』という情報販売屋さんが販売しているツールという事です。

この時点で、私としては期待できる要素が何も無いと思ってしまうのですが、販売ページの方には、、

・FX自動売買システムDESIREによるトレード収益らしき画像
・FX自動売買システムDESIREによるトレード収益らしき動画
・FX自動売買システムDESIREを利用したとされる方々の収支報告
・FX自動売買システムDESIREを利用したとされる方々のコメント動画


などが掲載されている形にはなっています。

ですが、これらはいずれも

「販売開始時点から掲載されているもの」

であり、これらのトレード収益や収支報告は、この「FX自動売買システムDESIRE」が実際に販売された後に公開されていった「リアルタイムなもの」ではありません。

そう考えると、これらは全て、もともと「情報商材屋」である大田賢二さんの身内に人間による自作自演的なものである可能性もあり、あまり信憑性のないものと言わざるを得ません。

また、この「FX自動売買システムDESIRE」の当初の販売ページには、以下のような「バックテストの結果」が公開されていました。

↓↓↓


※画像をクリックすると拡大できます。

この他にも、このバックテスト内におけるトレード履歴なども公開されていたのですが、この手の自動売買ツールの検証サイトなどで、かなり「致命的な突っ込み」が数多く出てきたため、今現在は削除したものと思われます。

(ただ、このように既に一度出回った画像は探せば出てきますので、販売ページからは抹消できても、この「FX自動売買システムDESIRE」のバックテスト結果とされていた上記のような画像の「存在」はもう消す事はできません。)

実際に上記の画像でも、かなり「致命的な数字」がそのまま出ているのですが、最も分かりやすいのは、以下の「相対ドローダウン」かと思います。



この「相対ドローダウン」は、この自動売買システムのバックテスト期間において、評価損益(含み損)を含めた形で運用資金が最も「減った割合」を示しているものになります。

これが『97.5%』という事は、

「運用資金の97%以上に相当する含み損が生じた」

という事であり、仮に100万円の資金を運用していた場合であれば、97万5000円の含み損が生じていた事になります。

これは、あとほんの少し、相場がポジションと逆方向に動いた時点で、資金残高が「0円」となり『強制ロスカット』となって資金がショートしていたいう事です。

一応、このバックテストの最終的な結果では「大幅なプラス収支」となっていますので、そこまでの含み損を抱えながらも、相場が上手くポジション方向に戻り「ロスカットにはならずに助かった」という結果にはなっています。

ですが、FXやトレードの経験や、この手の数字をしっかりと判断できる人が、このバックテストの結果を見たなら、この時点で、まずこの「FX自動売買システムDESIRE」には手を出しません。

それでなくとも、このバックテストの結果は、たった2年の期間を対象としているもので、この手の自動売買ツールのバックテスト検証の結果としては、あまりにも短か過ぎます。

実際の相場を対象とする「フォワードテストで2年」というなら、手間も時間もかかる分、納得もできますが、バックテストは簡単な数値設定で、より長い期間の数字を簡単に出せるのが実情です。

そんな、わずか2年の短期間のバックテストで97%を超える含み損が出ているという時点で、自動売買のツールとしてはあまりにも危険過ぎますし、

『リスクヘッジが全くできていない事』

が、この「相対ドローダウン」の数字だけでも目に見えて分かるからです。

それこそ、このようなFXの自動売買ツールを売り出す側として、このようなバックテスト結果をそのまま公開していた事自体に、

「販売者である大田賢二氏の素人度合い」

が分かります。

当人は、最終的な収益がプラスでさえあれば、このバックテストの結果が十分なアピール材料になるのだと思ったのかもしれませんが、この数字を見て、この「FX自動売買システムDESIRE」に可能性を感じる経験者はまずいません。

むしろ、これで長期間の運用を行えば、資金ショートによって、運用資金の全てを失う事が目に見えているようなバックテスト結果でしかないという事です。

(実際にそこを、この手の自動売買ツールの検証サイトなどに次々と突っ込まれる形となったため、急いで上記のバックテスト結果を販売ページから削除したのだと思いますが、、、)

「FX自動売買システムDESIRE」のトレードロジック

この「FX自動売買システムDESIRE」についての『結論』は、もはや完全に出ていると思いますが、以前の販売ページには以下のようなバックテスト時のトレードの履歴も公開されていました。

↓↓↓




こちらは左から順に、

「注文の日付」
「注文内容(「buy」は買い注文)」
「ロット数(ポジション数量)」
「注文レート」


を表しているものですが、

『相場が下がっていくごとにロット数(ポジション数量)を増やしている』

というトレード経過が、これを見ただけで分かるようになっています。

最初は「0.04(4000通貨)※40万円相当のポジション」だった買いポジションの数量が、相場が下がるごとに2倍、3倍となっていった上で、最終的には

「3.43(34万3000通貨)※4000万円相当のポジション」
「10.2(102万通貨)※一億円相当のポジション」


にまで増えています。

いわゆる「ナンピン注文」と呼ばれるポジションの追加注文を、相場が逆方向に動いていくごとに行われているわけです。

このような「ナンピントレード」が絶対的にダメという話ではありませんが、このようなナンピントレードで、資金の97%ものドローダウンがあるという時点で、この「FX自動売買システムDESIRE」のロジックは、やはりリスクが高過ぎます。

むしろ、このような「後先を考えない無謀なナンピントレード」によって、ギリギリの線で何とか収支をプラスに持っているだけの可能性があり、だからこそ、バックテストの検証期間もたった「2年」なのだと思います。

このようなロジックでは、それ以上の期間でバックテスト検証を行えば、まず間違いなく、資金がショートするような場面に遭遇してしまうからです。

(このような考察(突っ込み)も、この手のツールの検証サイトから次々と出ていたため、これらのトレード履歴の画像も全て、販売ページからは削除されていました。)

販売者である大田賢二氏のトレード経験、FX経験の無さが、ツールの販売者としては致命的となってしまうデータをそのまま公開していまう結果となったようですね。

いずれにしても、この「FX自動売買システムDESIRE」は、実際の自動売買を検証する必要もなく、ナンピントレードで短期的な実績だけを強引に作り出しているだけの自動売買ツールでしかないという事です。

***

この手の自動売買ツールが本物かどうかの判断方法や、その基準などについては、以下のような記事でも詳しく言及しています。

こちらも是非、併せて参考にしてください。

FXなどのトレードツール、EAが本当に稼げるかどうかを判断する基準
自動売買ツールなどの「バックテストの結果」がアテにならない理由

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資産運用実績

2012年2月
資金2000万円で資産運用開始
2012年9月
保有資産3000万円を突破
2013年1月
保有資産4000万円を突破
目標年間利回り+100%を達成
2013年4月
保有資産5000万円を突破
2013年12月
保有資産6000万円を突破
年間利回り+50%と達成
2014年5月
保有資産7000万円を突破
2014年11月
保有資産8000万円を突破
単月収支+500万円を達成
2015年2月
保有資産9000万円を突破
2015年5月
保有資産1憶円を突破
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