賢明なる投資家/ベンジャミングレアムの書評 ウォーレンバフェット

 
投資家K.U.Iこと近藤勇一です。


今回は私が「投資家」として影響を受けた書籍の書評をさせて頂きます。


あの世界一の投資家、ウォーレンバフェットの師としても知られる、バリュー投資の第一人者ベンジャミン・グレアムの名書。


ウォーレン・バフェット自身も、


『株式投資の本では過去最高の傑作だ。』


という評しているこちらの書籍です。


『賢明なる投資家』

著者:ベンジャミン・グレアム

賢明なる投資家(ベンジャミン・グレアム)書評

投資やトレードをやっている人で「ウォーレン・バフェット」の名前や実績を全く知らない(聞いた事もない)という人は、そうはいないと思います。


ただ、意外にそのウォーレン・バフェットの師にあたる、この本の著者である「ベンジャミン・グレアム」の事は、わりと知らない人も多いようです。


投資家としての「成功の度合い」という点でウォーレン・バフェットがあまりにズバ抜けているため、その知名度の違いは「実績の違い」による部分が大きいかもしれません。


実際、私もウォーレン・バフェットが今ほど有名になっていなければ、ベンジャミン・グレアムを知る事も無かったと思いますので。


そんな「世界一の投資実績」を誇るウォーレン・バフェットに、


『投資の本質と、その答えは全てこの一冊にある。』


とまで言わしめている書籍が、この『賢明なる投資家』であり、彼が「師」と仰ぐベンジャミン・グレアム自らが執筆した著書の1つです。


少なくともウォーレン・バフェットのような


「バリュー投資(長期投資)で成功したい」


という人であれば、この『賢明なる投資家』は、やはり「必読の一冊」と言っていいと思います。


とは言え、ウォーレン・バフェットは「米国株」を対象とする投資で成功してきた人物ですし、ベンジャミン・グレアムの主戦場も、やはりその対象は米国企業の株式市場でした。


加えて、この『賢明なる投資家』の初版発行は1949年となっていますので、


「60年以上も前の米国株式市場を対象とした内容」


という事になりますので、当然ですが、今とはその「時代背景」が大きく異なります。


故に、この『賢明なる投資家』の内容をそっくりそのまま、現在の日本の株式市場や為替相場などに適用するというのは、やはり適切ではない部分も多くあると言わざるを得ません。


ですが、それでも「日本の資本主義社会」や「株式市場」は、その当時からの米国市場の「流れ」を汲んだものであるのも確固たる事実です。


そして、何より『成長が見込める企業の分析基準』にあたるものの「本質」は、やはり何十年という歳月が流れても、その根本的な部分は「変わっていない」と言っていいと思います。


つまり、この『賢明なる投資家』に詰め込まれている、ウォーレン・バフェットが学んできた「投資」の本質や原則は、


『今現在の日本の株式市場においても十分に通用するものも多くある』


という事です。


そういった点も含めて、この『賢明なる投資家』は、長期投資、バリュー投資という投資手法云々を抜きに「投資」を行っている人、これから行おうとしている全ての人が「読むべき一冊」だと思います。


賢明なる投資家の在り方、投資の本質、相場の本質、価値の本質など、その多くの部分で必ず多くの学びや気付きを得られるはずだからです。


同時にこの『賢明なる投資家』の内容にあまりに「のめり込み過ぎる」と、


・株の長期投資、バリュー投資がいかに堅実で賢明なものか。
・為替や仮想通貨などの短期トレード(投機)がいかにリスキーか。



を、痛いほど思い知らされる事になります。


もちろん、為替や仮想通貨の短期トレードにもメリットはありますし、必ずしも「株への長期投資に確実性がある」というわけではありません。


ですが、実際にそう思えてしまうくらい、この『賢明なる投資家』に記されているベンジャミン・グレアムの理論は、非の打ちどころのないものになっているわけです。


それこそ、為替相場を対象としたFXなどはおろか、インターネットもパソコンも無い時代に、このレベルの「投資理論」を確立していたわけですから、


『ウォーレン・バフェットは、これにやられたんだな。』


と、若かりし頃のウォーレン・バフェットが、ベンジャミン・グレアムに酔狂し、いい意味で「洗脳」されたであろう事がよく分かりました。


それだけ、この『賢明なる投資家』の中でベンジャミン・グレアムが提唱している「長期投資」や「バリュー投資」などが、この上なく賢明な投資手法に思えてしまう内容になっているという事です。


賢明なる投資家(ベンジャミン・グレアム)内容

この『賢明なる投資家』の中で、今もそのまま通用するであろう投資の実務にあたる部分としては「企業の財務状態の分析」が、1つ挙げられると思います。


まさに株式投資を前提とする場合の「ファンダメンタル分析の基本」であり、その「極み」とも言える部分ですね。


その中にはベンジャミン・グレアムが創作した、


『ミスターマーケット』


という架空の「存在」が登場する寓話があり、この寓話で語られている以下のような内容は、私自身が実際に「投資」や「トレード」をしていく際には、時折、頭の片隅でこれを意識するようにしています。



『ミスターマーケット』は毎日、投資家の前に現れては、毎日違う価格で株の売買を持ちかけてくる親切な存在である。

ミスターマーケットによって提示される価格は、時に妥当な価格のようにも思えるが馬鹿らしい価格のときもある。

投資家は、彼の提示した価格に同意し取引してもよいし、彼を完全に無視してもよい。

いずれにしろミスターマーケットは、翌日も他の株式の価格を引き合いに投資を持ちかけてくる。

問題は、ミスターマーケットが気まぐれで提示してくる価格に振り回されてはいけないということである。

賢明な投資家は市場に参加して利益を得るのではなく「市場の愚かさ」から利益を得るべきである。

投資家はミスターマーケットがしばしば行う不快な言動に対して、過度に気をとらわれるより、現実世界の会社のパフォーマンスに注目し、割安な株式を取得することに集中するべきである。



これはまさに「テクニカル分析」に重きを置いて、短期的な売買を繰り返しているような「投機家(トレーダー)」を皮肉しているような寓話だと思いますが


『賢明な投資家は市場に参加して利益を得るのではなく「市場の愚かさ」から利益を得るべきである。』


というのは、まさに投資の「真理」ではないかと思います。


要するにベンジャミン・グレアムは、会社の財務状態の分析なしに、価格が高騰、下落という「相場」のみに右往左往し、株の売買を行う人達を「市場の愚かさの元凶」としているわけです。


※そんな人達を尻目に大きな利益を手にしていくのも、短期売買を生業とする「トレーダー」なのですが。


よって、この『賢明なる投資家』は、あくまでも長期的な「投資(バリュー投資)」を前提として


「ファンダメンタル分析(企業分析)に重きを置く一冊」


なのですが、それでも私は全ての投資家、トレーダーに推奨したい一冊だと思っています。


負け続けている「トレーダー」などは、ある意味、この一冊でパッチリと目が覚める部分があるはずです。


このような本を読む事、その内容で目が覚める事こそが「投資家」または「トレーダー」として、新たなスタートを切れる分岐点になるかもしれませんので、是非、一度、読んでおく事をお勧めします。

***

ただ、ベンジャミン・グレアムの書籍は正直、安くはありません。


少なくとも、私のブログの他の講座や、私のメルマガ講座であれば、その原則などを要約した形で無料で学べるようになっていますので、


「一般書籍に数千円も払うのはちょっとな・・・」
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